食堂の椅子は、もう10年以上使っていると思うが、座面の布はとっくに擦り切れてボロボロ。たまたま、セールで布を見つけたので、自分たちで張り替えてみようと思い立ったのだ。
1.座面と背板を取り外す
座と背中のクッション部分はパネルになっており、木ネジを取れば簡単に外れる作り。フレームだけの姿も魅力的なので、ネット状の座面にしても面白いかも。
布を剥がして行くと、張り地を止めている金具の色が違うことに気が付いた。外側はブロンズ色だが、一枚めくった内側は良くあるネズミ色。ブロンズの方が見栄えは良いのだが、この金具、いずれにしても外側からは椅子をひっくり返して見ても全く見えない、隠れた部分なのだ。そんな見えない所まで、どういった気の廻しようなのだろう。「さすが」と言うべきなのか?
金具はラジオペンチとドライバーで穿るようにして外していった。むやみやたらにホチキスを打ちまくっている箇所も結構あるので大変だ。分解してみると作り手の気持ちというか、考え方を覗き見たような気がする。名前も顔も知らない、多分イタリアの何処かの工場で働く人が、このホチキスを打ち込んでいると思うと味わいが増してゆく。
2.張り地を選んでみる
家にあった布(青)とオゾンのセールで買った2種類の布をあてがってみる。ストライプが第一候補のつもりで購入したのだが、実際にあててみると、何だか違う気がする。悩んだ末、念のためにと思って買った植物柄のヤツに決定。(椅子を持って行く訳にもいかないので難しい買い物だ。)
3.生地を張って行く
剥がした布と同じ大きさにカットした生地をホチキス(タッカー)留めしてゆく。この芯を打ち込んで行く作業はなかなか気持ちが良いので、ストレス発散になるかもしれない。それにしても、このタイプの椅子は張り替えがしやすい作りになっているのだな、と実感した。
4.パネルをはめて完成
パネルをはめてビス止めしたら出来上がり。椅子と張地の組み合わせはピッタリとは言えなが、かなりイメージが変わった。部屋の雰囲気が楽しくなった気がする。背後からも柄が楽しめるので、模様も生かせるのだ。
それほど座り心地の良い椅子ではなかったのだが、こうなると部屋にあるだけでも楽しいので、愛着も増してきた。それに、飽きたらいつでも張替えが利くと思うと、それも愉しい。