新規開発された住宅地に建つ、小さな木の箱。
同程度の大きさの敷地が並び、それぞれに25坪程度の2階屋が立ち並ぶ環境。
周囲へ開くよりも、空へ向けて眺望や採光が得られるような空間構成とした。
材料、工法、技術などは特に珍しいものではなく
街の工務店による、あたりまえの技術で作られました。
ありふれた材料で作る、おいしい家庭料理のような味わいになれば...
外壁を杉板貼りとした木の箱。所々に出っ張りや窪みのある外部空間。
軒下では時々ノラ猫が雨宿りをしている。
2階は区切られつつ繋がる一室空間。
扉などはなく向こう側のスペースを伺い知ることができ、広がりを感じる。
居間は柱・梁を現しにした真壁作り。
天井高は低めに設定してある。
一方で、居間を囲むスペースは天井が高く、上部から光が入る。
食堂と屋上は高窓で結ばれている。
この高窓からの光で、明るい空間で朝ごはんが食べられる。
光を取り込みたい、そして空を眺められるようにと試行錯誤を重ね、
屋上は中庭のような場所となる。
階段上部にも窓があり、時刻によって様々な光が差し込む。
テラスのような玄関兼廊下。
小さな家では思い切った省略、兼用などが時に効果的。
ガラスドアにすることで、とても明るく開放的になった。
天蓋付きのベッドのような、天幕の中にいるような雰囲気の寝室。
ここにも扉はない。
暖簾をくぐって出入りする気安さは捨てがたいものがある。
通り抜けが出来る納戸は寝室と水廻りにつながっている。
DIYで作った収納棚も活躍中。
廊下の一角にあるオープンな洗面所もトイレのドアを90度開くと一つの部屋になる。
からくり的な処理であるが、これもスペース兼用の一つ。
1F PLAN
2F PLAN
RF PLAN
ELEVATION
[概要]
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・敷地面積:83.32㎡(25坪)
・建築面積:39.74㎡(12坪)
・延床面積:73.82㎡(22坪)
・構造:木造2階建
・外壁:杉下見板貼、キシラデコール塗
・屋根:ガルバリウム鋼板、FRP防水
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設計:曽田設計室 / 曽田真弘
QYJ02562@nifty.com
施工:株式会社 創建舎
http://www.soukensya.jp/