緑道に面した道路沿いに仕事場を持つコンパクトな住まいを計画しました。
普通の一軒家のようでありながらも、出入り口が一つ増えただけで、
街に開かれたスペースを持つことができました。
[配置]
変形した台形の敷地にすべり込ませるように、クランク状の建物を配置。
道路側に配された駐車場は小さな広場のような場所でもあり、
仕事場を含めて一体で使う、開らかれた場の可能性も秘めています。
[1階]
1階には3つのスペースを用意。道路側には仕事場となる土間状のスペース。
奥には寝室。そして、間にある小さなタタミの部屋は客間として、
または仕事場の一部など、多目的に使うことができます。
[2階]
東の緑道に面した側は天井の高いリビングスペースで、
緑道へ向かって跳ねだしたバルコニーがあります。
西側には台所、水廻り、サービスバルコニーなど、
生活を支えるスペースがまとまって配されています。
[住居内に住居を持つ]
住居部分と仕事場はそれぞれに出入り口があり
仕事場を住居と切り離して使うこともできます。
独立した二つの家で一つの家が出来あがっている、とも考えられるわけです。
もちろん、切り離すことなく使えば単純な一つの住宅です。
出入り口が一つ余分にあるという簡単なことで、
臨機応変に構成を変えられる住まいになりました。
住居内に住居があれば仕事場や店舗以外でも、
貸間や多世帯で住むなど多用な住み方ができ、
家族構成や生活の変化にも対応しやすくなるでしょう。
